プレゼン・スピーチ

結婚式のスピーチでどもる恐怖から解放されるために

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吃音がある人にとって、「スピーチが苦手」と感じる人は多いです。しかし、生活の中で、学校や職場での行事、冠婚葬祭など話さなければいけない場面はたくさんあります。
場面の中には、自分の結婚式でスピーチをしなければいけないなど、避けて通れない現実に直面することもあります。そこで、この記事では「吃音がある人が、いかにスピーチを乗り越えるか」について、お伝えします。

スピーチの不安

まず、スピーチといえば、
・結婚式の新郎として、友人としてスピーチする
・会社の行事で話す
・送別会で話す
など様々な状況があります。
これらを状況別に見ていきましょう

結婚式での吃音が心配な場合


あなたが、結婚式会場で、新郎または新婦や親としてスピーチをするとしたら、その緊張はとても大きなものでしょう。もちろん、友人のスピーチもそうですが、冠婚葬祭のイベントはプレッシャーをとても感じる場です。
まず結論からお伝えすると、結婚式の場合は、あらかじめ結婚式場のプランナーに相談するべきです。なぜなら、特に新郎新婦と家族にとって、結婚式というものは自分達が主役であり中心の場であるからです。
当たり前ですが、結婚式は、式場に費用を支払って行います。本来、祝福の場として喜びに溢れたものであり、話すことも含め不安に悩まされる必要などないのです。また、新郎新婦の心配事に対して配慮するのがプランナーの仕事です。
とはいえ、プランナーに話すことにも抵抗があるかもしれません。無理をする必要はありませんが、本来あなたが悩む必要のない場であることを再認識していただければと思います。
新婦が母親への手紙を読み上げたり、新郎が結びの言葉を話す場面などが不安な人もいるかもしれません。もし、工夫できるようであれば、それらの行動の代わりになるような演出を考えてみるのも良いでしょう。
たとえば、新郎新婦が二人で一緒に誓いの手紙を読み上げるような演出です。斉唱といって、誰かと一緒に読む場合には吃音症状はほとんど出なくなります。いずれにしても、楽にできることと、できないことを分けて考え、一生に一度の最高の結婚式を作ってください。

友人として参加する場合にも、無理のない範囲でスピーチなどを行うことが良いです。せっかくお招きいただいた結婚式を楽しむことができずに、緊張して過ごさなくていけないのは本来の目的ではないからです。挑戦する勇気も大切ですが、断る勇気が必要な時もあります。
その上で、スピーチを行うのであれば、以下ご紹介する対策を行っていく必要があります。

スピーチへの対策


行事で話す時に、「言わなければいけない言葉」に悩まされることがあります。
プレゼンテーションのように視覚的な資料が使えれば少しは楽なのですが、話すことだけで完結しなければいけない場合は、困難です。
苦手な言葉をどうしても話さなければいけない場合には、少しハードルを下げて考えましょう。きちんと言おうとするほど、吃音が出やすくなります。いつもより少し気を抜いて臨むくらいがちょうど良いのです。
そのための具体的な案としては、以下のようなことがあります。
わざと、軽くかみながら話す  
話し出す際に、わざと軽く言葉をかむことで、「ちゃんと話さないといけない」という呪縛から少し離れることができます。たとえば、「よ、よろしくお願い致します。」など、わざと言葉をかむように話すのです。
ボディランゲージを使って話す
体を動かすことで、緊張を緩めます。人は緊張すると体が硬くなるため、少し動きながら話すことで、緊張度合いが下がります。
吃音をカミングアウトしてしまう
「私は吃音があるので時々つまることがありますが、気にしないでいただけば嬉しいです」という具合に、カミングアウトすることで、気持ちが楽になる場合があります。状況にもよりますが、カミングアウトは、見ている側に爽やかな印象を与えることもできます。
このように、自分の姿勢や態度の自由度を高めるだけでも、会話は少し楽になります。また、吃音という話すことの表面的な部分ではなく、その場での目的に意識を向けるように努めてください。
スピーチをする会場では、始まる前にできるだけ会場内を歩くことも良いです。緊張するあまり自分の動きが縮こまってしまうよりも、始まる前に会場全体を歩いたり、できるだけ多くの参加者と挨拶などを交わしておくのです。こういった行動が、まるで敵地にいるような緊張感覚を和らげ、自分の気持ちを少し楽にさせることにつながるのです。

相手は敵ではない

話すときに極度に緊張してしまう場合、まるで勝つか負けるかという闘争本能が働いているような状態になっている人が多いです。人間は危機的な状況に陥ると闘争本能または逃走本能が働き、身体の働きが戦闘モードになります。
そもそも相手は、敵なのでしょうか? 聴衆と仲間意識を持つことも大事です。できるならば、他の人のスピーチを応援したり、参加者とできるだけ心を開いて話すように心がけましょう。

内容はまとまっているか?

「話す内容がまとまっていないことによる迷い」があるなら、その迷いを明確にしましょう。自分は何が言いたいのかを最優先し、目的をしっかりと持ち、評価ばかりに気をとられないようにしていきたいものです。
人は、他者からの評価などコントロールできないものに対して不安になります。「自分がどう在るか」というコントロールできることに目を向けていくことが大事です。スピーチを評価されることや、「相手を喜ばせなければいけない」という呪縛を手放してください。

慣れていくことで改善されるのか?


吃音は、慣れることによって改善されるかというと、そうではない場合が多いです。
吃音がある場合や社交不安(スピーチ恐怖など)を伴う場合には、慣れで解決出来るという問題ではありません。慣れても言葉は詰まります。
但し、吃音は人により異なるため、場数を重ねていくことにより話しやすくなる人も中にはいます。これは面接などにも言えることです。慣れていくことで楽になるならば、勇気を持って場数を踏みましょう。
あなたは慣れることで話せる人なのか、そうではないのかを見極めていくことが大事です。吃音を経験していない人は、正しく吃音を理解していないことよくあります。他人の意見に惑わされずに、あなたが判断してください。

吃音の治療を受けて改善に取り組むなら少しの余裕を

必要であれば治療を受けて、吃音改善への取り組みを行うのも良いでしょう。ただし、吃音を改善するために治療を受ける場合は人にもよりますが、ある程度の時間が必要です。
たとえば、今日習った発語テクニックを明日に活かそうというのは、焦りを増すだけでうまくいかないことが多いです。吃音の改善に取り組むときには、改善の過程を計算に入れ、少し長い目で捉え、取り組んでいくことが大事になります。

まとめ

スピーチでの吃音に悩む時には、状況別に対処していくことが大事です。また、話すときには、自分にとって楽なゴールを設定し、軽くどもること許したり、ボディランゲージを使うことも良いです。
カミングアウトができるなら、した方が気分が楽になることがあります。話す内容がまとまっているかも確認しましょう。必要であれば、改善・治療に取り組むのも良いです。

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