発達障害

吃音は発達障害なのでしょうか?

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吃音は発達障害なのでしょうか?この記事では、発達障害と吃音の関係について、わかりやすく説明していきます。

発達障害と吃音の関係について

吃音症は、発達性言語障害のうちの一つです。厚生労働省のページに、発達障害の症状の一つとして、掲載されています。
以下、厚生労働省のページをご参加ください。5ページ目の「代表的な発達障害」の欄に記載されています。
厚生労働省のページはこちら
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000128829.pdf
但し、吃音の症状があっても、他の発達障害は見られない人も多くいます。

発達障害とは


発達障害とは、どのようなものでしょうか?
発達障害の特徴については、下記に述べていきますが、発達障害の特性が強いと、他人とのコミュニケーションの中で、何かしらの「困難さ」や「違い」を感じることがあります。周囲の人と異なったコミュニケーション上を感じる人は、「私は発達障害かも?」と考えてしまうこともあります。
実は「普通」と「発達障害」の間の境界線を引くことはとても難しく、診断も簡単ではありません。発達障害の特徴がある人でも、障害とは言い切れないグレーゾーンの方もたくさんいます。
発達障害は、病気や障害というよりも、個性の延長線上にあるものです。例えば、忘れ物が多い、落ち着きがないといった「ある特性」の度合いが強かったり、複数の特性を持っていたりします。

発達障害の原因


発達障害の原因は、脳の働き方にあります。発達障害の人は、生まれつき脳の機能に通常と異なっている部分があり、「特定の機能が十分に働かない」ということが起こります。

発達障害の種類

発達障害の種類には、自閉症スペクトラム、ADHD(注意欠陥多動性障害、または注意欠如多動性障害)、SLD(限局性学習障害)などがあります。自閉症以外は知的な遅れがないことが多く、自閉症の中でも高機能自閉症には知的障害はありません。

自閉症スペクトラムとは


自閉症(軽度なもの、典型的なもの)と、以前はアスペルガー症候群と呼ばれていたものを含めて自閉症スペクトラムといいます。
スペクトラムとは、連続体という意味です。自閉症の特性の現れ方には差があり、違うように見えても、基本的なところでは連続しているという考え方です。
また、発達障害そのものをADHDや学習障害などで区別するのではなく、連なっていると考える発達障害スペクトラムという考え方もあります。
自閉症スペクトラムの主な特性は、以下のようなものがあります。

・社会性の障害

人との関わりにおいて、その場にふさわしい言動を行うのが苦手

・コミュニケーションの障害

相手の雰囲気などを察知することや、気遣うことが苦手

・想像力の障害

日常の課題を乗り切るために、柔軟に考えたり想像したりすることが苦手
これらの特性を持ちながらも、優れた能力を持ち合わせている場合もあります。例えば、一度聴いた曲をピアノですぐ演奏できたり、図鑑などを見てたくさんの情報を記憶したりする能力です。
自閉症スペクトラムは、特性が明らかにわかる場合もあれば、わからない場合もあります。生きづらさを感じながら、成人になってから気づく人も多いのです。

ADHD(注意欠陥多動性障害)とは


ADHDは、Attention Deficit / Hyperactivity Disorder(注意欠陥多動性障害) の略です。主な特性としては、多動性、不注意、衝動性があります。
多動性の特徴は、じっと座っていることができなかったり、しゃべりだすと止まらななかったりなどの行動が見られます。
不注意の特徴は、いつもボーッとしていたり、必要なものをなくしてしまったりする行動が多くみられます。また、外からの刺激で気が逸れるので集中できなかったり、単純名計算ミスなど、細かいところに注意を払えなかったりします。
衝動性の特徴は、順番を待つのが難しかったり、思いついたことをすぐに話してしまったりする行動が見られます。感情や欲求のコントロールが苦手で、優先順位がつけられず計画が苦手という特性もあります。
多動性、不注意、衝動の3つの症状全てが現れるのではなく、どれか一つだけが顕著に現れることもあります。また、いくつかの症状が同じくらいの割合で現れることもあります。

LD(学習障害)とは


Learning Disabilities の略で、日本語では学習障害と訳されています。知的な遅れはないのに、学習上の「読む」「書く」「計算する」「聞く」「話す」「推論する」能力の一部に困難を抱えています。
なんらかの脳の機能障害によるものと考えられていますが、原因はよくわかっていません。症状は合併しやすく、複数の障害が併さっていることもあります。周りの人の適切な対応と支援を受け、特性に応じて対応していくことが必要です。

発達障害と吃音の関係

これまでの研究では、吃音がある子供の割合は、発達障害を持つ子の方が、発達障害を持たない子よりも多いことが知られています。例えば、一般的には、発達性吃音の発症が5%と言われて言われるのに対し、ADHDを持つ子は平均11.6%、学習障害を持つ子は平均15.4%といわれています。

取り組みについて


発達障害と吃音を併せ持つ場合、発達障害の特性に応じて、周囲の支援や対応が必要です。また、大人の場合には、自分の特性に合わせて対応していくことが大事になります。
発達障害ゆえの困難さがある場合、当事者ができることと、できないことを理解した上で、吃音への支援や改善への取り組みを行なっていくことも大事です。
上記にも述べましたが、「普通」と「発達障害」の間の境界線を引くことはとても難しいです。特性が見られたとしても、一般社会の中で日常生活を送っていくことになります。
専門家の支援を受けたり、自分でも工夫をしたり、社会生活を楽に営めるように「対応」を行いながら取り組んでいくのが良いでしょう。

まとめ

吃音は発達障害の中に含まれます。但し、吃音の症状があっても、その他の発達障害の症状がない人も多いです。
発達障害とは、脳の働き方の特性により、「特定の機能が十分に働かないこと」です。発達障害のある人は、ない人に比べて、吃音を併発する確率が高いです。吃音と発達障害について、特性に応じて適切な対応を行っていくことが大切です。

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