吃音の治療

大人が吃音を治療するための2つの方法と選び方

吃音に悩む人は、仕事の電話で吃音のために会社名が言えないことの不安を抱えていたり、プレゼンなどの発表場面に何日も前から心配していることも少なくありません。

時には、ずっと吃音のことばかり考えてしまうこともあるでしょう。

このような日々の不安から解放されるために、あなたが吃音の治療を検討し始めた場合、一体どのような治療を受けるべきかの選択する基準がわからないかもしれません。

あなたが吃音の治療を受ける際には、あなたの現状に合った治療法を用いていく必要があります。
吃音の治療を考えている方は、本文をお読みいただき、どのような選択をするべきかのご参考にしていただければ幸いです。

大人の吃音は治療すべきか?

一般的には「大人の吃音は治らない」というイメージを持つ人が多く、吃音が改善できるという話を聞くと、「本当に吃音は良くなるの?」と疑念を抱く方も少なくありません。

また、「吃音は治らないのではないか」と考えたり、吃音の持つ日常適合性(吃音があっても、なんとか日常生活を過ごせてしまう)という性質などもあり、吃音治療を受けようとしない人も多くいます。

大人の吃音を持つ多くの方は、日常生活に吃音を適合させて生活しています。

例えば、言いたい言葉が言えない時に、以下のようなことをして日常生活に適合しています。

・言葉を言い換える

・考えているふりや、わからないふりをする

・相手にわからないように言葉を発するタイミングを取る

・相手に言わせる

・言葉の前に他の言葉を装飾して使う

・電話に出ることや人前で話すことをできるだけ避ける

場面にもよりますが、仕事やプライベートでコミュニケーションを取る際に、上記のように日常生活に吃音を適合させることもできます。

そのため、吃音があっても、日常生活でそこまで困っていないのであれば、吃音の治療を受ける必要はないかもません。

しかし、今現在、吃音に悩み生活にも影響が出ている場合には、吃音の治療を選択する時とも言えます。

一定期間、取り組みを続けることで吃音の悩みから解放されるのならば、治療を受ける価値も十分にあります。

 

吃音を治療しなくても大丈夫なのか?

上記のように、日常生活にうまく適合されている方が多くいらっしゃる一方で、いくつになっても吃音の悩みから解放されないこともあります。

私がこれまでお会いしてきた方々の中には、お仕事を引退されて60代、70代から吃音の改善に挑戦される方もいらっしゃいました。

いかに日常生活に適合しようとも、突然やってくる辛い場面や、環境の変化によって吃音に困ることはいくつになってもあります。

「電話で名乗れない」「自己紹介で名前が言えない」「スピーチでちゃんと話せるか不安だ」などの悩みは、年齢を重ねても続くことがあります。

個人差はありますが、吃音に悩む人は、いくつになっても吃音の不安を持ち続けることがあります。

吃音を治療するとどうなるのか?

吃音が改善されたことによる変化は、人にもよりますが、うまくいくと言葉に言い表せないくらいの感動があります。

言いたい言葉が楽に発せられることは、吃音に悩む人にとって、まさに夢が実現した瞬間と言えます。

吃音が改善されると、以下のようなところが変わります。

・吃音のことを考えずに、会話に夢中になることができる

・仕事のときに、吃音以外のことに集中できる

・発表の何日も前から吃音のことを考えなくて良い

・会社名や自分の名前を言う場面で困らなくて済む

・「変な人だと思われるかもしれない」という悩みから解放される

今まで、吃音のことばかり考えていた人が、吃音以外のこと(仕事の内容そのものや会話の中身、またはスキルアップのための勉強のこと)に集中できるようになります。

仕事を選ぶ際にも、吃音のことを考えずに選択することができるようになります。

また、他人からどう思われているのかを気にしている人は、そういった心配も薄れていくことが多いです。

 

あなたの吃音が改善された姿を想像できますか?

突然ですが、今ここで、あなたの吃音が改善されたときのことを、想像していただくことはできますでしょうか?

「あなたの吃音が改善されたとき、あなたの生活はどのように変わっているのでしょうか?」

「吃音から解放されて話していると、どのような気持ちですか?」

 

想像できましたでしょうか?

このような質問をさせていただくと、「想像できました」という人ももいれば、「イメージするのが難しい」「吃音が治るとはなかなか思えない」という人がいます。

かくゆう私(この記事を書いている私)も、吃音当事者として30歳ごろまで、ずっとそう思ってきました。

吃音のある人は、どもる経験を何年も続けてこられたのですから、簡単には良くならないと思えても、それは当然のことです。吃音が本当に良くなるかどうかは、結果が見えてこないと実感できないものです。

 

吃音の治療は、どんなことをするの?

吃音の治療法は多岐に渡ります。大きく分類すると、言語的アプローチ(発声訓練を基にしたもの)と心理的アプローチ(カウンセリングやイメージトレーニングなど発声訓練を行わない方法)に分かれます。

発声練習などを中心としたやり方

発声練習などを中心としたやり方は、吃音の症状に直接働きかけていくことから、直接法とも呼ばれます。

流暢性形成法

どもりにくい発声を習得することによって、楽に話せるようになります。まずは訓練室で楽に話せるようになり、だんだんと日常会話でも使えるようになっていくことを目指します。

具体的には、ゆっくり話すことや、発声をする際に柔らかな声の出し方を習得していきます。

当然のことながら、実生活で使えることが大事です。よくあるのが、吃音の訓練を行っているところだけしか、その方法が使えないことです。その場合には効果があったとは言えません。実生活でもきちんと応用できるような効果のあるセラピーを受けていきましょう。

 

吃音緩和法

吃音への否定的な考え方を和らげ、だんだんと楽にどもることができたり、楽に話せるようになっていく方法です。

吃音緩和法の段階を簡単に説明すると、

1、まず自分の吃音の症状や否定的な考えがあることを知っていき、自分の吃音を客観的に捉えれるようにしていきます。要は、自分の吃音を知り、向き合えるようになることを目指すのです。

2、そして、自分の吃音と向き合いながら、楽にどもれるやり方を学び、実際に会話で使えるように取り組んでいきます。楽にどもれると、話すことの苦痛が減ります。

吃音を否定するのではなく、吃音とありのままに向き合うことで、楽に話せるようになることがあります。

吃音研究者ヴァン・ライパーは、「吃音への恐れ、回避(話すことを避けることなど)を軽くしてくことが大事である」と述べています。

The treatment of stuttering :Charles Van Riper(1973)

 

統合的アプローチ

流暢整形成法と吃音緩和法を組み合わせていく方法です。これらを上手に組み合わせることで、楽に話すことができます。また、どもったとしても、できるだけ軽く済ませていくことを目指します。

現在、言語訓練は統合的アプローチが主流になっています。また、統合的アプローチに認知行動療法を併用することもあります。認知行動療法については、後で述べていきます。

 

DAF(Delayed Auditory Feedback:遅延聴覚フィードバック)

※画像はイメージです

DAFとは、自分が話した声を少し遅らせて聞き取ることができる装置です。言葉を遅らせて聞くことで吃音の軽減を目指すのです。

当然ですが、言葉を遅らせて聞くことは、すべての吃音がある人に有効ではないため、効果は人によって変わります。DAFには、無料のアプリもありますので、アプリストアで検索し、試しに使ってみると良いでしょう。

DAF訓練終了の12~18ヵ月後の追跡調査においてもその効果は維持されていた。

「吃音に対する聴覚遅延フィードバック効果の症例的研究」 遠藤眞
特殊教育学研究12巻(1974年)2号より引用

 

集中的なプログラム

統合的アプローチを用いて、短期間で吃音の克服に挑戦するプログラムです。海外ではこのようなプログラムが実施されることがありますが、日本では、ほとんどやっているところはありません。

発声指導を徹底して短期間で学び、話しかけ訓練に何回も挑戦していくのですが、欧米に比べると恥ずかしがり屋の人が多い日本人の文化には、こういった方法は合っていないかもしれません。

 

言語訓練をすると、変な話し方になるのではないか?

結論から言うと、話し方が変になるかどうかは、やり方によります。

例えば、言葉を引き伸ばしながら話す方法や、過度にゆっくり話したりする方法は、吃音ではない人から見ると、違和感を覚えます。

このような古典的なセラピーでは、変な話し方になるようなこともあります。

誰しも変な話し方になりたくないはずです。したがって、そのようなセラピーはやめた方が良いでしょう。

一方で、できるだけ自分本来の話し方のまま、吃音の改善を目指す方法もあります。様々なテクニックがありますが、あなたにとって効果のある方法を用いて、自然な発話になるように取り組んでいくべきです。

また、言葉を楽に話せるようになるセラピーは、訓練室だけで有効な場合や、やり始めた時期だけ有効な場合があります。このようなセラピーは一時的な効果しか得られず、あなたの吃音改善が成功したとは言えません。

楽に話せる場面が増え、吃音で困る場面がなくなっていくことが1年以上続いて初めて吃音が改善できたと言えます。

 

心理的な取り組みを中心としたやり方

カウンセリング

心理士やカウンセラーによって、カウンセリングを受けることで吃音が楽になる人がいます。

心理的なアプローチの中には、根本的な治療とは言えないものもありますが、吃音を楽に捉えることができたり、話を聞いてもらうことで吃音の悩みが楽になることがあります。

 

NLP(神経言語プログラミング)

1970年代にアメリカで提唱された心理療法の技法です。海外の吃音治療では、吃音を診ている先生がNLPを使うことがありますが、日本ではNLPのカウンセラーが吃音へのアプローチを行っているのを見かけることがあります。

吃音へのネガティブな考え方や意味づけを変えていったり、NLPのワーク(イメージトレーニングをしたり、紙に自分の考えを書いたりします)を行い、嫌な記憶として残っている吃音の失敗経験を薄れさせ、吃音の改善を促していきます。

これは非常に大事なポイントなのですが、吃音の治療は言うまでもなく吃音に対する正しい知識が必要です。正しい知識とは、過去の吃音研究の根拠に基づいた論文などの情報です。

他のカウンセリングも同様に、技法のみではなく吃音を本質的に理解された上で、このような技法を用いていく必要があります。

 

自律訓練法

自律訓練法は、ドイツの精神医学者シュルツによって開発された、心身を効果的にリラックスさせる方法です。自律訓練法とは、心の中で「手足が重い、手足が暖かい」などの文言を唱えていき、自己催眠状態を作っていく方法です。

自立訓練法で、吃音を根本的に治療させるのは難しいかもしれませんが、自律訓練法を行うことで不安な状態からリラックスできるようになり、その結果として吃音が軽くなることもあります。

 

不安階層表によるメンタルリハーサル

話すのが不安な場面を、不安の軽い順に並べていき、軽い場面から段階的にイメージを用いて練習する方法です。吃音で失敗してしまう場面への不安・恐れを段々と克服していく方法です。

当然ですが、きちんとこの技法を理解している経験のあるセラピストによって行われます。

 

年表形式のメンタルリハーサル法

年表形式のメンタルリハーサル法は、日本で開発された方法で、幼少期からの吃音経験などの場面をイメージしていく方法です。自然に話す方法を目指すため、言語テクニックとの併用は禁止されています。また、即効性はなく、3年という長い期間が必要です。

 

認知行動療法

認知行動療法とは、様々な心理療法の技法から成り立っています。人の行動に焦点を当てた行動療法、人の認知(物事のとらえ方)や思考に焦点を当てた認知療法など、様々な技法があります。

あなたの吃音に対する考え方、吃音があるためにあなたが行っている行動、これらを客観的に見ていきながら、必要な技法を用いてセラピーを行っていきます。

例えば、「どもったら他人に変な人だと思われるのではないか?」という考え方を持っていることで、あなたが苦しんでいるのであれば、「私がどもっても、相手の人生には何の関係もない」と考えれるようになったら、あなたの気持ちは楽になるかもしれません。

このように、吃音に対するあなたの考え方や行動が変わることによって、不安が軽減したり、場合によっては吃音症状そのものが軽減することがあるのです。

 

吃音が良くなるまでには、どれくらいの期間がかかるのか?

吃音を改善させるまでの期間は、取り組む方法によって異なります。また、個人差もあります。以下の例をご覧ください。

言語的アプローチを用いて、2ヶ月で吃音の問題が解決されたケース

年齢性別職業吃音発症年齢
20代男性接客業中学生の頃

過去に受診された病院では言語聴覚士から「吃音は治らない」と言われていたそうです。しかし、職場で話す機会が増え、なんとかしないといけないと思い、こちらにご来所されました。

初めてお会いしたときの印象として、この方は、吃音が出ているのですが、さほど気にしていない様子でした。ただ、「心の問題ではないと思うけど、話すときに不便だ」ということをおっしゃっていました。

そのため、言語訓練を行い、楽に話せる方法を一緒に練習していくうちに、職場でも楽に話せるようになっていかれました。

【ご本人のコメント】※掲載の許可を得ています。

10代のころから吃音で、声が出しにくかったのですが、セッションを始めてから、声の出しやすい方法やコツを教えていただきまして、本当に話しやすくなりました。

 

言語的アプローチを用いて半年間で吃音の問題が解決されたケース

年齢性別職業吃音発症年齢
30代男性接客業20代

この方は、大人になってからの吃音症です。お仕事で顧客対応の際に、吃音の症状が出て困っていらっしゃいました。認知行動療法などを用いて、比較的短期間で改善されました。

【ご本人のコメント】※掲載の許可を得ています。

私は子供のころからの吃音ではなく、大人になって、就職してから吃音が出はじめました。最初のころは自分に何がおきているのかもわからず、どうしていいかもわかりませんでした。

そんな時に東京吃音改善研究所を知りワラにもすがる思いで受講しました。

セッションで何が原因でどもってしまうのか、自分の体がどうなっているのか、どうしたら良いのか、など多面的にご指導いただき、わずか3ヶ月ほどで改善できました。

元々の吃音者でなかった自分にとっては、見失っていた本当の自分をとりもどせた気分です。

もし受講しようか迷っている人がいたら受講すべきです。行動しなければ現状は変わりません。自分を変えられるかどうかはあなた次第です。

言語トレーニングなどを行う場合、数ヶ月から1年ほどで改善される方が多いですが、それ以上かかる場合もあります。

 

心理的なアプローチで、1年で吃音問題が解決されたケース

心理的アプローチは、数ヶ月から2年以上かかることもあり、個人差があります。

期間は、人によって異なりますし、設定するゴールによっても異なってきます。

吃音を改善させることのゴール設定は人それぞれ異なるため「ある程度、楽に話せるようになればいい」と言う人もいれば、「ちゃんと治したい」と言う人もいます。

また、良くなった状態が1年以上続かなければ改善とは言えず、一時的に少し良くなった程度では、再発する恐れがあります。

年齢性別職業吃音発症年齢
40代女性パート幼少期

【ご本人様からのコメント】※掲載の許可を得ています。

受講前の状況は、幼少期からの吃音により消極的で、言いたい事を思うように言葉にできないストレスを抱えて生きてきました。

大人になり結婚し子供が生まれたことにより、自分以外の人生に深くかかわる経験をし、このままでは子供の人生にも暗い影を落としてしまいそうだと思い、畦地さんのセッションを受けることにしました。

セッション中は、常にこちら側の気持ちに寄り添いかつ論理的に指導して下さいました。

つらいと思うこともありましたが(個人的な部分を伏せています)吃音を改善することができました。

これからは、今まで避けていたことに挑戦したいという気持ちになれました。
畦地さんには大変お世話になりました。感謝しております。本当にありがとうございました。

 

心理的なアプローチで、2年で吃音問題が解決されたケース

年齢性別職業吃音発症年齢
30代男性会社員小学低学年頃

【ご本人様からのコメント】※掲載の許可を得ています。

セッション開始前では、特定の音(タ行)が出なかったり、自分の声にばかり意識が向いて、上手く人前で喋れなくなっていました。

会社での生活が苦しくなり始めた時期から、受講を始めました。

セッションを始めてからは、自分の発音より、相手にどう伝えるかを考えるようになり、言葉が出て来ない状況が減り、吃音があっても気にならなくなってきました。

 

吃音の治療は、どのような流れで行うのか?

多くの吃音治療は、以下のような流れで治療を進めていきます。

初回の面談・吃音の検査

あなたの吃音は、そのとうな症状が出ていて、どれくらい重症なのか、どのようなことで困っているのか、初回の面談では検査法などを用いてこれらを確認していきます。

方針を決める

どの程度まで吃音を改善させたいのか、どのような取り組みをするべきか、どのくらいの期間がかかるのかを確認し、方針を決めていきます。

トレーニングを開始する

言語トレーニングまたは心理的アプローチには、様々な技法があります。それぞれの取り組みを実施し、宿題をもらい、家でトレーニングを実施していきます。

進捗を確認する

トレーニングを始めてから、どれくらい吃音が良くなったのか、日常でどのような変化が出たのかを確認しながら、カウンセリングなどを進めていきます。

改善が見られた場合、同意のもと終了

あなたの希望する程度の改善が見られた場合には、そこでトレーニングは終了になります。思うような結果が出なかった場合には、そこで方針を変更することがあります。

 

吃音は、本当に治るの?

取り組みによっては、完治するケースもあります。ここでは、吃音を改善されたの大人の吃音改善事例をご紹介します。

年齢性別職業吃音発症年齢
40代女性パート小学2年頃

この方は、子供の頃からの吃音ですが、症状はそれほどたくさんあるわけではありませんでした、しかし、形式ばった場面になると、「どもったらどうしよう・・・」という不安を常に抱えていらっしゃいました。

吃音を持つ人の多くは、「どもりたくない!」と気持ちがあります。

しかし、この気持ちは、必ずしも症状の重症度とは比例しません。症状は少なくても、吃音を見せたくないという考えが強いがゆえに悩みが深い人もいます。

お手紙にもありますように、この方は「吃音は自分の気持ちと心次第で改善でいるのだと思います」と述べられています。もし、この方に言語訓練を行っても効果はなかったかもしれません。

【ご本人様からのコメント】※掲載の許可を得ています。

初めてセッションを受講してから1年が経ちました。私は、小学生頃から、どもりがあり、人前で話す事が嫌でした。学生時代に友達から笑われるような事もあり、増々話す事が苦手になりました。
セッションを受けて、半信半疑でしたが、少しでも改善するならと通いました。セッションは、吃音の事を良く理解されていて、気持ちの部分でも分かってもらえた事は嬉しかった。
吃音は自分の気持ちと心次第で改善する事ができるのだと思います。私は、半年が過ぎた頃から自信が少しついてきて、何かが変わった様に感じました。
話す事で、自分自身をもっと知ってもらい、わかってもらおうとする気持ちが強くなりました。今は、緊張する事は少なく、吃音が出るとは思いません。

上記のコメントのように、吃音が全く出なくなるまで回復する場合があります。

全ての人が同じように良くなるわけではありません

上記のように改善されるケースもありますが、中には改善することが困難なケースもあります。吃音の改善が難しいケースの中には、生活上の何らかの問題など吃音以外の問題を抱えていることもあります。

 

費用はどれくらいかかるのか?

費用は行なっている機関により異なります。1回の面接につき、1時間単位で数千円~1万円くらいかかりますが、期間に個人差があるため、一概に全部でいくらかかると言い切ることはできません。

 

吃音治療を選ぶときのポイント

吃音治療を選ぶときの一番大事なポイントは、あなたに合った方法であるかを確認し、あなたの吃音に合わせて行うことです。

例えば、電話だけでどもる人の場合、言語トレーニングをしても実際には使えないこともあります。電話でどもることへの恐れを感じて、半ばパニックになっているときに、何らかのテクニックを使うことは簡単ではありません。

そのため、テクニックで解消できないような場合には、一般的には心理的なアプローチの方が合っていると言えます。

心配な方は、実際にセラピストに会ってみて、確認してみることをお勧めします。自分の希望を元に、相談しながら決めていけば良いのです。

もう一つ大事なポイントは、吃音の改善率はどれくらいかを確認することです。上記の事例の方のように、治療してもらおうとしていても、セラピストから「吃音は治りませんから、受け入れていくことが大事です」と言われることも少なくありません。

吃音の治療で大事なのは、「良くなったかどうか」という結果です。この記事を書いている私も、結果を求めて日本では物足らず海外の治療法をたくさん学んできましたが、吃音治療には様々なアプローチがあることを知りました。

 

吃音治療、吃音の改善を希望するあなたが今やるべきこと

まずは、あなたがどのくらいの期間で、どの程度まで吃音を改善させたいのか目標を決めましょう。そして、あなたの希望を基に専門家の元を訪ねてみましょう。

自分にはどのような選択肢があり、どの程度まで改善可能なのかを知り、計画的に改善への取り組みを行なってください。

また、吃音改善の取り組みを行うためには、自分の吃音の程度を把握しておくことが大切です。

吃音がある人は進展段階が進んでいくにつれ、吃音を避ける傾向が高まり進展していない人に比べると改善への取り組みも異なります。

まずは、あなたの吃音の進展段階を知ることから始めてみましょう。

吃音チェックシート

今すぐ無料で吃音をチェックする

吃音には進展段階があります。段階に合わせて吃音を改善しましょう。

 

吃音の改善を希望される方へ

こちらで吃音の改善を希望される方はセッションご案内のページをご覧いただき、体験セッションにお申し込みください。
希望日時は、第二希望までご記入ください。

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東京吃音改善研究所

〒185-0021
東京都国分寺市南町3丁目14-5 東和ビル4F
 TEL :03-4405-2087

  • この記事を書いた人

畦地 泰夫

東京吃音改善研究所代表。公認心理師。国際流暢性学会(IFA)会員。日本吃音流暢性障害学会会員。日本コミュニケーション障害学会会員。1人ひとりに合わせた吃音改善を掲げ東京吃音改善研究所を設立。吃音症、社交不安障害のカウンセリング実績は1万回以上。

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