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「緊張するからどもるのか?」吃音と緊張の関係

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吃音は、緊張しなければ出ないのでしょうか?
どもったときに、他人から「そんなに緊張するなよ」と言われたことのある人も多いでしょう。しかし、緊張しなくても吃音は出ます。
この記事では、吃音と緊張の関係、緊張を和らげる方法についてお伝えしていきます。

緊張と吃音の関係


スピーチの場面において、緊張してどもってしまうことがあります。この場合、緊張するからどもるのでしょうか?
いいえ、吃音がある人は、緊張しなくてもどもります。
吃音は緊張が原因ではないため、緊張しなくてもどもる人の方が多いです。吃音がない人が緊張しているときにたまたま「言葉をかむ」ことがありますが、これは吃音ではありません。
吃音がある人は「どもってしまうのではないか」と考えている場合や、「最後まで上手く話せないのではないか」という不安を抱いたときなど、吃音を予期していることによって緊張が起きているとも言えます。
もともと、緊張とは、上手に何かを行おうと準備するための感情です。どもらずに上手に行おうと意識するほど、緊張するということになります。どもることを簡単に抑えられれば、そこまで緊張はしないはずなのです。

程よい緊張のときには、あまりどもらない人もいる

個人差はありますが、程よい緊張が働いているときに、あまりどもらなくなる人がいます。そういう人は、親しい人と話すときなど、緊張が少ないときにどもります。
それは、なぜでしょうか?
この理由として、親しい人と話すときには「緊張が緩むため、言葉の出だしのタイミングが合わない」からと指摘する研究者がいます。この場合、程よい緊張があることによって、楽に話せることがあります。

あがり症は、社交不安障害

人の前で話すときに、あがってしまって上手く話せない状態を「あがり症」といいます。あがり症は、話すのに慣れていくうちに治るというものではありません。慣れてもあがってしまうのが、あがり症なのです。
あがり症は、社交不安障害の中の「スピーチ不安」です。また、人前であがる人は皆、あがり症というわけではありません。あがり症かどうかは「社会生活で支障をきたしているか、いないか」が基準になります。

緊張しない方法はあるのか?


緊張を乗り越えていく方法を以下、ご紹介していきます。ご参考になさってください。

緊張を受け入れる

一般的によく言われることですが、緊張しないためには、緊張を受け入れることが大事です。緊張は自然な感情であり、成功させたい気持ちがある分、緊張することは当たり前なのです。
緊張しないように体をリラックスしようなどと、緊張に抵抗してはいけません。「緊張してもいいじゃないか」と、緊張する自分を受け入れていくことが大事なのです。

自分の状況を考察してみる

吃音は緊張だけで起きるわけではないのですが、緊張してどもってしまう状況を変えていくには、行動と認知(考え方)を客観的に見て、より良く変えていくも良いです。これには認知行動療法などが有効です。
自分の状態を客観的に見て、何がきっかけとなって不安や緊張がが起きているのかを具体化することが大事です。また、話し方のテクニックなども含め、行動を変えて吃音が良くなるのなら、それも良しです。

よく見せようとすることをやめる

相手によく見られようとする気持ちが強いほど、緊張もしますし、吃音も出やすくなる傾向にあります。そのため、「よそ行きの自分」ではなく、「いつもの自分」を出すことです。

カミングアウトすること

「私は人前だと、どもりやすくなりますが、気にしないでくださいね。一生懸命やりますので、よろしくお願いします」と、事前に「ことわり」を入れることも良い方法です。

根本的に吃音を治療する

この際、しっかり向き合って吃音を治療することを選択するのも一つの方法です。この場合には時間も費用も必要です。よく考えてから取り組んでいきましょう。

薬で和らげる場合

社交不安の治療には、薬を投与することで緊張を鎮めていくこともあります。日常に支障をきたすほど緊張してしまう場合には、心療内科などを受診し、医師に相談することから始めていきましょう。
ただし、薬を飲むことで根本的に治るわけではありません。治療を受けながら、必要に応じて薬が処方されます。

まとめ

吃音と緊張の関係について、緊張するからどもるのではありません。吃音がある人は、緊張しなくてもどもります。
また、どもることを恐れるために緊張し、緊張が高まる分、どもりやすくなります。
解決法として、自分の考え方や行動を変えることで和らぐ場合もあります。その場合には認知行動療法が有効です。吃音を根本的に解決したい場合には、吃音の治療を行うことも良いです。

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