吃音をテーマにしたドラマで有名なのは、福山雅治さん主演のラヴソングです。「さくら」という吃音のある女の子の日々の奮闘が描かれた素晴らしいドラマです。
この記事では、ラヴソングについて、また、吃音を題材にした他のドラマについてもご紹介していきます。
もくじ
吃音をテーマにしたドラマ
過去に話題になった吃音がテーマのドラマといえば、やはり「ラヴソング」です。このドラマは福山雅治さんが主演し、ヒロイン役の藤原さくらさんが吃音を持つ女の子の役を見事に演じられています。
ラブソング
吃音がある人にとっては、このドラマがフジテレビの月9枠に登場した際には、驚きがあったのではないでしょうか?大々的に吃音が知られることになり、良かったという人もいれば、複雑な気持ちになった人もいらっしゃいます。
このドラマでは、主人公さくらが、吃音を抱えながらも一生懸命に生きている姿が描写されていました。どもりがあるために、お店で注文するのに葛藤するシーンや、親友の結婚式のスピーチを頼まれ困惑する場面など、実際に吃音のある人が困る状況がたくさん描かれていました。
吃音の当事者の反応
そもそも吃音の捉え方は、吃音当事者それぞれに違います。ドラマが放映され、吃音症の認知度が上がったとしても、当然ながら当事者の反応もそれぞれ異なります。
吃音症をカミングアウトするにはとても勇気が要ることですが、カミングアウトしたいという人ばかりではありません。
吃音を知られることにより、他人から変な目で見られたくないという考えの人もいます。できれば、そっとしておいてほしいという気持ちの方も多くいらっしゃるのです。
また、ドラマを通じて吃音のことを知ってもらうことは、一過性のブームで終わってしまうという面もあります。認知度を上げるという面では、コツコツと地道に行う方が良いのではないでしょうか。
裸の大将放浪記
裸の大将放浪記は、天才画家山下清が全国を放浪する姿を描いたドラマです。初代は、芦屋雁之助さんが主演しシリーズとしてドラマは長く続きました。芦屋雁之助さんが亡くなられドラマは終了しましたが、しばらくして、お笑い芸人の塚地武雅さんの主演で2作目が始まりました。
実在した天才画家である山下清氏は、軽い言語障害、知的障害があり、その描写が「独特な言い回しで、どもりながら話す姿」として描かれています。
小さい頃から私は、いつもこのドラマを家族で見ていました。笑いあり、感動ありの良い作品だったを記憶しています。
個人的な感想ですが、ドラマの中での主人公山下清の話し方によって、吃音はこういうものというイメージができてしまった感じもします。
自分の同級生たちもこのドラマを見ていることを思うと、「自分も同じように思われているんじゃないかな。吃音でバカにされたくないな」と、子供心に複雑な気持ちを覚えたものです。
表参道合唱部(第4話のみ)
表参道合唱部は、芳根京子さん主演、城田優さんが教師役で登場する学園ドラマです。このドラマの第4話に中河内雅貴さん演じる生徒に吃音があるという設定がありました。
なぜこのドラマを紹介するかというと、良い作品なのはもちろんですが、この記事を書いている私が取材を受けたからです^ ^
ドラマの設定では、第4話のみですが、吃音のある生徒が登場します。その生徒は、吃音があるために学校生活に希望を持てなかったのですが、やっと見つけた希望が合唱部だったのです。一生懸命頑張っていたのですが、歌の技術的な問題でそこでメンバーに選ばれませんでした。
そのことを理由に、生徒が学校を辞めてしまいます。最後には良い結末になるのですが、吃音を通じて考えさせられる場面も描かれています。
取材に来られた際、ドラマ製作部の方が、「吃音について考えさせられる視点」についてお話しをされていらっしゃいました。
吃音で悩む生徒にとっては、唯一の希望であった合唱。それを取り上げられた生徒側の失意に沈む気持ちもわかります。ただ、先生は、合唱そのものに大きな情熱をかけていた。それゆえの結果であったわけです。お互いの立場に立つと、見ている側としては葛藤するわけです。
吃音を題材にしたドラマや映画は、いくつかあります。当然ですが、これらは見る人によっても捉え方は変わってきます。こういったドラマが放映されるたび、当事者も葛藤しているということです。
いずれにしても、吃音の正しい認知が広まり、当事者にとって有益となるような、良い啓発がなされていくことを願っています。
まとめ
吃音を持つ人が出てくるドラマで有名なものは、ラブソング、裸の大将放浪記があります。この他にも、吃音を題材にしたドラマや映画はあります。社会に対して吃音の良い啓発がなされていくように、期待したいです。