お子さんに吃音があると、「もしかしたら親である私の育て方が原因かもしれない」と心配され親御さんは少なくありません。
吃音は親のせいで起こるのでしょうか?
この記事では、吃音と親の関係について詳しく述べていきます。吃音がある子を持つ親御さん、吃音当事者の方はご参考になさってください。
もくじ
吃音は親のせいなのか
吃音が親のせいかもしれないという考え方は、1942年にアメリカのアイオワ大学のジョンソン博士が診断起因説を唱えたことで、言われるようになりました。
ジョンソン博士の診断起因説によると、「吃音が起きるのは、親など周囲の人が子供の言葉の詰まりを吃音と診断し、それを矯正しようとするからである」とされています。
その後、この見解について、世界的に研究者たちによって否定されていき、ジョンソンの説は廃れていきました。その理由としては、吃音は親が気づかないうちに発症するということが挙げられます。
そして、吃音のある子はもともと、吃音のない子にも見られる単なる言葉の詰まりではなく、吃音そのものの症状が出てくるのです。
吃音の原因
幼少期からの吃音の原因は70%は体質であることがわかっています。逆に言えば、その他の外的な要因は30%ということになります。
また、吃音があっても、親が吃音ではない人もたくさんいるため、どもる子は、吃音になりやすい体質を持っているということが考えられてます。
親に吃音があって、その子供に吃音が発症・持続していく可能性は、15%程度です。
親のせいではない
そうは言っても、私の育て方が原因なのではないかと、自分を責めていらっしゃる親御さんも少なくありません。再度強調しますが、親のせいではありません。
もし、親の躾が原因なのだとしたら、もっと吃音になる人は多いのではないでしょうか。やさしく育てられたとしても吃音になる人はいます。
吃音になりやすい体質というものがあり、その後、発症する場合と、発症しない場合に分かれます。
まとめ
吃音の発症は、体質の要因が70%です。親のせいではないのです。