「最近、第一声が出てこない」「話しているとかんでしまう」といった症状を感じたことはありませんでしょうか?もし、心当たりがある場合、それは吃音症かもしれません。
ただ、具体的な判断基準がなければ、これを確かめるのは難しいです。そこで、この記事では、吃音症の特徴についてわかりやすく解説していきます。ここで紹介する症状をもとに、吃音症かどうかの判断に役立ててください。
もくじ
言葉が出ない症状について考えられるもの
単に「言葉が出てこない症状」といっても、たくさんあります。当然のことながら、症状については医師の診断を受けてください。その上で、ご参考までにこちらの記事をご覧ください。
まず、「全般的に言葉が全く発せられない」「声が全く出ない」「言葉が思いつかない」などの症状は吃音ではありません。吃音の場合、声のトラブルではなく、普通に話せる時はあるものの、言葉の出だしが詰まったり、特定の言葉が発語できなくなったりする症状です。
吃音に見られる具体的な症状
もし、以下の症状に当てはまる場合、それは吃音症かもしれません。確かめるためにも、次の項目をチェックしてみてください。
言葉が出ない、または第一声が出てこない
言いたい言葉が頭で浮かんでいるのに、第一声の言葉が出てこないという症状です。例えば「ありがとう」と言いたいのに、喉や胸が詰まるような感じがして、その言葉を発しようとしても言えないのです。
ただし、言葉が出ないときに、他の言葉に言い換えると言える場合があります。
言葉が詰まる
これは、言葉を発しようとすると、一言目でつまったり、連続して発したりしてしまう症状です。
具体的には、「ありがとう」と言いたいのに、「あ、あ、あ、ありがとう」という具合に、言葉がつまったり、連続して発してしまうのです。「言葉をかむ」ような状態です。
言葉を引き伸ばしてしまう
言いたい言葉を発するときに、その一言の最初の音を引き伸ばして発してしまうという症状です。
例えば、「ありがとう」と言うときに「あーーりがとう」と最初の音を引き伸ばしてしまうことです。
吃音とはどういうものなのか?
吃音とは喉の障害ではなく、言葉を伝えようとするときに伝達がうまくいかなくなる症状です。具体的には、主に体質的な要因などが関係し幼少期から発症するもの、心因的なもの、脳の機能的なものにそれぞれ分けられます。
「吃音症」「どもり」とも言われています。
吃音の症状と種類については当サイト内の「吃音(どもり)の症状と種類をきちんと解説」の記事をご参照ください。
ストレスなどによる吃音
中には、子供の頃からではなく、10代後半から成人にかけて、言葉が出なくなったり詰まったりする人もいます。
吃音の一つである「心因性吃音(心因性の理由により起きる吃音)」は、心理的負担が大きな出来事を経験したり、ストレスが積み重なったりすることにより起きます。自分では気づかないうちにストレスがかかり続けていたということもあるため、思い当たる節がなかったが思い出してみてください。いつの間にかストレスが積み重なっていることもあるため、確認してみましょう。
吃音によく似た症状
吃音によく似た症状として、けいれん性発声障害や過緊張性発声障害などがあります。これらの場合、吃音とは治療の方針が全く異なるため、以下の症状に当てはまる場合には医師の診断を仰いでください。
けいれん性発声障害は、話し言葉の出始めが引っかかり、声は途切れ、絞り込まれ苦しそうになる症状のことです。歌を歌うときにも声が絞り出すようなかすれが出たりするので、この点は吃音とは違います。吃音は基本的には歌で詰まることはないからです。
過緊張性発声障害は、不適切な発声が習慣になってしまったものと、心理的要因が関係しているものとがあります。喉を詰めたような発声、咽頭筋(発声に関係する筋肉)の過緊張が見られます。
吃音はどうすれば治るのか?
症状を改善していくためには、楽に言葉が言えるような方法で言えるようにしていく方法があります。その他には、吃音に対する嫌な気持ちを緩和させていく心理的なアプローチなど、方法は様々あります。
ただ、やり方などを間違えてしまうと、余計に吃音を意識させてしまう可能性があります。最悪の場合、現状よりも悪化することもあるため、やはり専門家の支援を受けて行うのが良いでしょう。
もちろん、自力で回復される方もいるため、基本的には信頼性のある情報を基に、あなたに合う方法で取り組むようにしましょう。
ご相談ください
言葉がつまったり、つっかえたり、あるいは第一声が出てこない症状がしばらく続いているとしたら、それは吃音症状かもしれません。お電話でのご相談を承っています。ご希望の場合は、一度ご相談ください。
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