受講者の声

吃音を改善された方への電話インタビュー

20代 男性
河合さん(仮名)は、幼少期から吃音がありました。セッションを受講され始めた頃は、会社での電話対応や日常会話で困っていらっしゃいました。
統合的アプローチを用いて吃音の改善をされました。受講期間は1年で、こちらに掲載している電話インタビューは、修了後半年経過した時点のものです。
※セッションで話すときのように、ありのまま質問していますので、伝わりにくいところがあるかもしれません。ご了承ください。

電話インタビュー


東京吃音改善研究所 畦地
おはようございます。お元気ですか?
すみません、今日お忙しいところお時間使っていただいて。

河合さん(仮名)
おはようございます。大丈夫です。

東京吃音改善研究所 畦地
いくつかお話をお伺いしてもよろしいですか?
河合さん(仮名)
わかりました。

開始直後のご様子

東京吃音改善研究所 畦地
最初、ここに来られた時の状態を改めて教えていただいてもいいですか?
河合さん(仮名)
はい、えーっと、僕はですねぇ、幼稚園生の頃から、小学校入る前くらいからちょっと吃音症状が出てて。人前で話す時とか、吃音の症状が出てしまうということがあってですね。

河合さん(仮名)
小学校の頃はちょっと良くなって、(吃音の症状は)出なかったんですけども、中学生くらいの時から、また吃音の症状が出始めて、そこからだいたいまあ10年くらいですかね。ずっと吃音症状が出てて、人前で話す時も、どもってしまうというようなことがありましたね。

東京吃音改善研究所 畦地
こちらに来られた時は、お仕事の業務で困ってらっしゃることがありましたよね?
河合さん(仮名)
ああ、そうですね、はい。それが結構デカかったですね。

吃音改善への過程

東京吃音改善研究所 畦地
他の受講者様にもご参考になると思うので、(セッションを)進めてく中でどういうことがあったとういうか、どんなふうに変わっていったかというのを簡単で良いので、何か覚えていること教えていただいても良いですか?
河合さん(仮名)
はい、わかりました。まずですね、セッションで教えていただいたマインドマップですかね、そうすることで自分が今どういうふうに考えているかというのを、ちゃんと知ることができたっていうとこですね。

河合さん(仮名)
なんか、自分と向き合うっていうわけじゃないんですけど、なんかそういうふうにすることで、「あ、こういうふうな感じで吃音症状が出てたんだな」と、自分の中でハッキリと知ることができたっていうのが、まず1点目ですね。

東京吃音改善研究所 畦地
他にも何かありますか?
河合さん(仮名)
もう一つが、母音を意識して話すということを教えていただいたんですけども、それをやってみると、話しやすいなっていうのがあって。それはずっと継続してやってますね。

河合さん(仮名)
あと、まだ2、3点ぐらいあるんですけど(笑)大丈夫ですか?

東京吃音改善研究所 畦地
ありがとうございます(笑)大丈夫です。

河合さん(仮名)
吃音症状が出た時に、その時の心理状態がどうだったのかっていうのと、ブロックがどう出ていたのかっていうのを振り返って、実際ブロックが出た時の状態を再現してみて、実際にどういうふうにすればいいのかっていうのを、やってましたね。

東京吃音改善研究所 畦地
自分の中でコツをつかむために、ちょっと練習したんですね?
河合さん(仮名)
はい。
なんか、吃音と向き合うことで、これまでどうなっていたのかっていうのを、知ることができたっていうんですかね。自分の状態っていうんですかね、話し方っていうか。

河合さん(仮名)
で、もう1点目が、きちんと伝えるというのを考えたら、そこからだんだん症状が軽くなってきたっていうのがありますね。

東京吃音改善研究所 畦地
きちんと伝えようという意思を明確にしたということですかね?
河合さん(仮名)
ああ、そうですね、はい。人にちゃんと伝えるためにはどういうふうにしたらいいかっていう、どういう準備したらいいんだっていうのを考えた時に、吃音が出てると分かりにくいっていうわけじゃないんですけども、どうしても全てがすべてちゃんと伝えられるっていうわけではないので、

河合さん(仮名)
吃音が出ないようにして話せば、自分が伝えたいことを伝え切れるんじゃないかなっていうのを考えたら、ちょっと症状が軽くなりましたね。

日常での変化

東京吃音改善研究所 畦地
お仕事や生活の中で、何か変わったことはありますか?
河合さん(仮名)
一番大きいのは、人と話しやすくなったっていうことですかね。今までは吃音が出るんじゃないかなっていう不安を持って、話していたんですけども、そういうのを考えずに、話したい時に話そうという、人と少し話しやすくなりました。

東京吃音改善研究所 畦地
アドリブで人と接するようになられたということですね?
河合さん(仮名)
はい、そうですね、過ごしやすくなったっていうんですかね。それが一番大きいところですね。

東京吃音改善研究所 畦地
素晴らしいですね。
ここには1年くらい通っていただいてましたね?その中で難しかったことってありますか?
河合さん(仮名)
難しかったことは、マインドフルネスですね。あれがすごい難しくて。

東京吃音改善研究所 畦地
そうは見えなかったですけど、実は難しかったんですね(笑)あの頃は、いろんなことを話しましたよね。
河合さん(仮名)
ああ、そうですね。

東京吃音改善研究所 畦地
自分を客観的に見ていくっていうことに関しては、一番最初におっしゃったマインドマップの方が合っていたっていうことですよね?
河合さん(仮名)
そうですね、それが一番合ってましたね。

〜その後、雑談〜
東京吃音改善研究所 畦地
今日、お伺いしたかったことは、だいたいこのくらいなんですけども。
貴重なお時間を使っていただいて、ありがとうございました。
河合さん(仮名)
いえいえ、こちらこそありがとうございました。

東京吃音改善研究所 畦地
今後、また何かあったらいつでもご遠慮なくご連絡くださいね。
河合さん(仮名)
はい、わかりました。
ありがとうございます。

まとめ

今回ご紹介させていただいたインタビューは、Sさんが吃音のためにお仕事で困っておられた状況から回復された過程です。自分と向き合いながら吃音を乗り越えていかれた姿は本当に素晴らしいです。
しかし、Sさんの回復過程は、統合的アプローチという方法を用いたSさんの頑張ってこられた道のりであり、他の人の回復過程とは異なります。すべての記事でお伝えしているように、吃音の改善は人それぞれ違うことをご理解ください。

  • この記事を書いた人

畦地 泰夫

東京吃音改善研究所代表。公認心理師。国際流暢性学会(IFA)会員。日本吃音流暢性障害学会会員。日本コミュニケーション障害学会会員。1人ひとりに合わせた吃音改善を掲げ東京吃音改善研究所を設立。吃音症、社交不安障害のカウンセリング実績は1万回以上。

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