吃音の症状と種類

難発とは|吃音の症状  東京吃音改善研究所

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「難発」について


難発というのは、言葉を話そうとする際に言葉の最初が出て来ない、

または出しづらい症状のことです。

いわゆる難発ブロックのことです。


例えば、「テレビ」と言う際に、

「・・テ、・・テ、・・テ、テレビ」
のいうように言葉の出だしが出て来ない、または出づらくなります。

話そうとして全く言葉が出ない時は、
「・・・・・テ、・・・・・・、・・・・・」という状態になります。

こうして出だしの一語目が出ない状態をブロックとも言います。
まるで発声を阻止(ブロック)された感じです。

 

体調や波もあり、難発の度合いにも違いがあります。
また、苦手な言葉や母音、子音は時期によって変わったりします。


 

不安と共にブロックする

苦手な言葉が頭によぎると不安になりますが、これは予期不安と呼ばれます。

調子の悪い時などは予期不安も強く感じられ、十秒以上声が出て来ないことさえあります。

しかし難発が起こってしまってるときには、辛くとも本人としてもどうもできないのです。

 

東京吃音改善研究所に来られる方の中で最も多い悩みは、この難発です。


「言いたい時に言いたい言葉が出ればどんなに楽だろうか。」


これこそが、吃音を抱える方の気持ちではないでしょうか?

吃音を抱える本人としても難発は意思に反して起こっているので苦しいわけです。

 

場面によっても変わります

緊張が伴う場面では更に言葉が出づらくなります。

この場合、緊張するからどもるというより、どもりたくない意識から緊張が強くなるのです。



人前で話をする時など程よい緊張は誰にでもありますが、吃音を持つ方の緊張は「どもりたくない」という気持ちがあるゆえに更に緊張も強まるのです。


「そんなに緊張するなよ」と軽く他人から言われても、そういう問題ではないのです。


他には、人から押さえつけられたり拒絶されたような過去の経験に似ていたり、以前に失敗したりした状況を思い出させるような場面になると、強いブロックを経験することがあります。 


成人の吃音を持つ方の悩みの主たるものは、この難発になります。

なるべく目立たないように吃音を隠したりする方もいらっしゃいますが、まずはこの難発が軽減していくよう対策を講じていきたいものです。

  • この記事を書いた人

畦地 泰夫

東京吃音改善研究所代表。公認心理師。国際流暢性学会(IFA)会員。日本吃音流暢性障害学会会員。日本コミュニケーション障害学会会員。1人ひとりに合わせた吃音改善を掲げ東京吃音改善研究所を設立。吃音症、社交不安障害のカウンセリング実績は1万回以上。

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