これって吃音なの?|3つの吃音中核症状
「これって吃音なの?」と自分ではわからない方もいらっしゃいます。
思ったように話せない。
言いたい言葉が出てこない。
などの症状があるものの、吃音のことがよくわからない方はそれが吃音なのかどうかをまず知りたいですね。
そもそも、発話がスムーズにいかないことを発話の非流暢性といい、
発話の非流暢性の中に吃音というものがあるわけですが、
吃音には吃音中核症状というのがあります。
これは吃音の特徴的なものです。
吃音中核症状とは、
音・モーラ・音節の繰り返し(連発)
語の部分の繰り返し
引き伸ばし(伸発)
ブロック(難発)
の4つのことをいいます。
引用:小澤恵美・原由紀・鈴木夏枝・森山晴之・大橋由紀江(2013)吃音検査法.学苑社.
※モーラとは、拍のことです。
それぞれの例を示しますと、
音・モーラ・音節の繰り返し(連発)
例)つ、つ、つ、つくえ
シャ、シャ、シャッター
語の部分の繰り返し
例)いた、いた、いただきます
引き伸ばし(伸発)
例)くー、くー、くーるま
ブロック(難発)
例)・・(無音)、お・・、おはようございます
などです。
上記の中核症状を伴う吃音の多くは発達性吃音で、2~5歳くらいの幼少期に起こりますが、少数の方はそれ以降で起こることもあります。
また、獲得性吃音といって、後天的に生じる吃音もあります。
獲得性吃音には、脳卒中や交通事故による脳損傷のために後天的に生じる神経原性吃音と、強い心理的ストレスなどによる心因性吃音があります。
その他に、吃音とよく似た症状に痙攣性発生障害というのがあるのですが、
吃音は歌の時には発生しないので、歌う時に声が詰まるという人は痙攣性発生障害の可能性もあります。
こちらにお問い合わせをくださる方の中にも、明らかに吃音ではないと思われる方もいらっしゃいました。
改善や治療の方針は症状によって変わってきますので、
まずはあなたの状態を知ることが大事です。