コラム

国際吃音啓発の日

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10月22日は、国際吃音啓発の日です。

あなたは、吃音症を知っていますか?

吃音とは、言葉がうまく話せなくなる症状のことで、どもりと同じ意味です。吃音症は世界のどの地域にも約1%の割合で存在しています。日本でも多くの人が吃音で困っています。

残念なことに、なんとなく吃音は知られていても、当事者の本当の苦しみについては、まだまだ世間には正しく知られていません。

吃音症について、詳しくは過去の記事もご参照ください。こちらをクリック


吃音症は、見た目ではわかりません。
見えないからこそなかなか理解されず、当事者は苦労しています。

どもっている人は、常にどもる症状が出るわけではありません。
吃音を持つ人は、うまく話せる時と、話せない時があるために、それほど困っていないと思われがちです。

また、吃音のない人が、「私も時々言葉が詰まることがあるよ?」と、自分の言葉が詰まることと同じように考えるかもしれません。

吃音は、状況や言葉によって出たりしますし、自分の意思でコントロールできないために、皆困っているのです。



吃音のある人達は、3つの辛い気持ち(どもる前の気持ち、どもっている時の気持ち、どもった後の気持ち)を抱えています。

どもる前の気持ち
「どもって恥をかいたらどうしよう」「どもって変な空気になってしまったらどうしよう」という怖さ

どもっている時の気持ち
「自分ではどうしようもできない」という困惑、「適切なタイミングで早く話さないといけない」という焦り

どもった後の気持ち
「変に思われてしまったかもしれない」という恥ずかしさ、「みんなが当たり前にできることができなかった」という劣等感

この3つの気持ち(どもる前の気持ち、どもっている時の気持ち、どもった後の気持ち)を、周囲の人が本当に理解していただけたなら、吃音を持つ人は、どれだけ楽になるでしょうか。

自分でコントロールできないからこそ、当事者は症状に悩まされているのです。このことをご理解いただければ幸いです。

より一層、吃音の正しい認知が広まることを願っています。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

東京吃音改善研究所
畦地泰夫

  • この記事を書いた人

畦地 泰夫

東京吃音改善研究所代表。公認心理師。国際流暢性学会(IFA)会員。日本吃音流暢性障害学会会員。日本コミュニケーション障害学会会員。1人ひとりに合わせた吃音改善を掲げ東京吃音改善研究所を設立。吃音症、社交不安障害のカウンセリング実績は1万回以上。

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